昨年オープンした立ち食い系の蕎麦屋。
※しかしこの“立ち食い系”に変わる便利な言葉って無いかな?最近のこういう店は大概ちゃんとイスがあるので。
元々老舗っぽい「入船」という蕎麦屋があった場所で、今思えばその頃に一度でも行っておけば良かった。
興味がない店でも閉店してしまうと惜しいと思ってしまう、人間のエゴイズム。
ともあれこの新店、まず気になるのが、同じく昨年池袋東口にオープンした立ち食い系の「嵯峨谷」って店とやたら似ている。
平らな麺の形も似てれば具の構成も、さらには器の模様までそっくり。
手頃に生ビールなどが飲めるところも共通している。
母体が一緒なのか、どちらかがどちらかを参考にしたのか、わざわざ追求するほどではないけど、ちょっと気になる。
で、自分は嵯峨谷よりはこの玉川に行った回数が多い。
店の作り、ちょっと甘めのツユの方向性、それから何と言っても、独特の天ぷら(かき揚げ)が割と気に入っていたので。
“ひきたて 打ちたて ゆでたて”を謳う蕎麦自体は、型で押したような平麺で、とりたててどうこうという感じでもない。
天ぷらそば(380円)
ビールが写っているが、これはランチではなく、以前ササッと夕食を済ませて次の用事に向かわないといけなかった時に撮った写真なので悪しからず(言い訳くさいな…)。
なんでこの写真を先に上げたかも後述。
ちなみに生ビールは280円。
嵯峨谷はプレミアムモルツの生がなんと150円なので、そこを重視する向きにとっては嵯峨谷に軍配が上がるかな。
注目すべきは、フワフワと糸のように軽い衣が編み込んであるかのごとき不思議な仕上がりのかき揚げ。
かき揚げは自分の大好物のひとつだが、このタイプはちょっと珍しく、またこだわりも感じて気に入っていた。
これが届いた瞬間から、一秒一秒ツユに溶けてゆく。
かき揚げ蕎麦の醍醐味と言えばこの、モロモロとツユに溶けた衣でもあるが、ここのはとても極端で、2、3分もすると原型がなくなり、全体が何か独特のポタージュのようになってしまう。
個人的な好みは最後までサクッとした部分が少し残るくらいのかき揚げなんだけど、これはもう別物という感じで、そのまったり具合を楽しんでいた。
楽しんでいた、と、なぜさっきから過去形なのかというと、
天ぷらそば(380円)
今日行ったらどうしたことか!かき揚げがこんな野暮ったいルックスのものに変わっていた。
もったりとした、以前の絹のような面影は感じるべくもない、ごく一般的な立ち食い蕎麦屋のそれ。
もちろんこれはこれで美味いし、ツユに溶ける“モロモロ度”だけに注目すると他店より抜きん出てるんだけど、やっぱりあの独特さは感じられない。
偶然この時だけそうだったのか、それとも方向転換によるものなのか、前者だといいんだけどな。
一杯飲み屋のような、テコ入れとも捉えられるメニューが増えてたりするあたり、俗に言う“迷走”でないことを願いつつ、しばらくしたらまた様子を見に行ってみよう。
飲める店になること自体はいいんだけどね。
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